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【AMWA通信5】ダイエットの効率を科学的に考察する。脂肪燃焼に夜ダッシュダイエット(前編)

AMWA通信では健康に関する様々な話題や

世間で注目されていることを医学的アプローチで紐解いていきます。

 

糖尿病・肥満外来を担当していると多くの患者さんから「運動はしているんだけど・・・ついつい食べてしまって」という意見をよく聞きます。


ダイエットは食事療法が基本で極めて効果的ではあります。しかし現実問題、食事を我慢するのは容易ではありません。一時的に食事量を減らすことは出来ても、継続的にずっと減らすのは容易なことではありません。精神力でどうなるものではありません。


近年は糖質制限が流行っているようです。短期的には体重を減らすことができるようですが、長期的には難しいようです。よく考えれば生物はすべて糖質からエネルギーをとって生きています

。その糖質を制限するのは生物の進化の観点からも難しくても当たり前です。ですので糖質制限で短期的には成功しても、ほとんどの人が一年後にはリバウンドを経験しています。





患者さんが「運動ならできる」と言うのをよく聞きます。とても納得できます。今、中年太りに悩んでいる皆さんが中学生や高校生だったころは学校で部活動が最も熱心に奨励されていた時代です。私が通っていた中学でも学校の先生たちは勉学を教えるより部活動の指導に夢中になっていました(当時は学生の鼓膜を破るほど殴る先生なんて当たり前でしたから)。


しかも、当時の先生たちの部活動の指導はスポーツ医学から遠く離れた「根性論」に裏打ちされていた恐ろしいものでした。真夏でも練習中は水分補給をさせない、それが「根性を鍛える」と言われたものです。それで熱中症で倒れても「気合が足りない!」と怒られる始末。先生たちは木陰でタバコ吸いながら指導しているんですから、たまりません。今なら問題になっちゃいます。



こんなシゴキに耐えた人なら当然、今でも運動をできるはずです。そこで、せっかく運動をするのであれば「痩せるため」に最も効果的な方法で運動をしていただき、さらに食事に対する苦痛を最低限にするのが大事です。


そこで糖質ではなくターゲットを脂肪、つまり脂質の燃焼においた食事・運動法を提案します。




ここで断っておきますが、ダイエットとは決して何も苦労せずにできるものではありません。

中年太りで悩んでおられる方は今の体重は20年以上の生活習慣が蓄積した結果です。


これを数か月という短期間でもとに戻すというのは容易にできることではありません。ただ、私が提案する方法は「食事制限」という最もつらい部分を可能な限り低減させて、みなさんが比較的苦しまずにできる運動に主眼をおいたものです。


ここに提案する方法は、いわゆる医学の教科書に書いてあることとは異なる部分もあるので医師の中には違和感を抱く先生もいるかもしれません。


しかし、今回の運動法はスウェーデンのカロリンスカ研究所とデンマークコペンハーゲン大学の糖尿病研究者たちが発表した最新の研究データはじめ数々の最新英語原著論文に基づいて構築しました。


まだ教科書には反映されていない最新の内容を反映させてあることをご了承ください。


(担当:理事 下村 健寿)


後編に続く)

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当会理事の雪下が様々な分野の著名人がオリンピック、パラリンピックについて語る毎日新聞の連載記事、「東京・わたし」のインタビュー記事に掲載されました。車いすユーザーとしての視点やTwitterを活用したSNSでの活動、今後の展望についても言及しています。 記事はこちらから。 https://mainichi.jp/articles/20210428/k00/00m/050/187000c

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